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 2024年12月1日、チャラン・ポ・ランタンとガレージシャンソンショーのジョイントツアーが始まりました。


 いやはや、チャランポ、大人気ですね。

 今やワタクシ、教え子・小春からのおこぼれで生きております。


 しかも彼女、アコーディオン愛好家の裾野を広げるべく低価格のアコーディオンを有史以来のものすごい勢いで売りさばくという偉業も成し遂げていたりします。

 まったく頭が上がりません。


 コチラといえば、数年前から洗足学園音楽大学でアコーディオン科の非常勤講師を務めているものの未だに生徒は来ない(!)し、蛇腹お悩み相談企画「アコーディオン・クリニック」なる小さなイベントを不定期かつ地味に開催してはいるものの、それ以外に裾野を広げるようなことにはほとんど何も貢献していないワケで、たまに髪の毛を立てて化粧して暗い曲を演奏しているだけではイカンなぁ、とは以前から思っているのです。


 そこで、まぁ大して皆様のお力にはなれないとは思うのですが、アコーディオン用の譜面は慢性的に不足しているようだし、ガレージシャンソンショーの曲でもアコーディオン用にアレンジしてみようかなぁ、などという発想に至りまして。


 ガレシャンの場合、アコーディオンは基本的に歌の伴奏に徹しているワケで、その伴奏の中に毒を忍ばせてヒトリほくそ笑んでいるワケですが、今回は歌と伴奏ひっくるめてアコーディオン1台で演奏できるように、かつビギナーの方々でもご満足いただけるよう極力シンプルに、という点に気をつけながら書いてみました。




 以下、譜面と蛇足な解説。

 




 【ななかいのバラジョー】



 メロディが激しくかつ幅広く上下する、器楽的で技巧的なミュゼットの名曲「Flambée Montalbanaise(モントーバンの火)」をフランス語で歌うバージョンを耳にして、日本語でもこういうのをやってみたいし山田くんなら歌えるでしょなどという割と軽い気持ちで、初めてガレシャンのために書いた曲。

 既に20年以上の月日が経っておりますが。


 原曲でのアコーディオンは、スタートこそ歌とユニゾンしているものの徐々にそこから離れ、裏メロやオブリガートなどで歌詞の世界観を彩るフレーズを弾いて伴奏の美味しさを存分に味わっているのですが、もしその辺りにご興味ございましたら是非とも”耳コピ”にチャレンジしていただきたい所存。

 この譜面では、あくまでもアコーディオン1台でメロディと伴奏が成立するカタチを優先して、かつ極力シンプルに書いたつもりです。

 もしかしてこれを参考に歌ってくださる方もいらっしゃるかも知れないと思いまして、歌詞を考慮して曲の構成は原曲通りになってます。

 ミュゼットらしく(ABACAのような)ロンド形式っぽい構成の途中に、無理やりルバートな部分を入れちゃったりしたものですから、若干ややこしいことになっちゃってまして、それをどうにか3ページに収めるために”coda2”とか”D.S.3”などが登場する迷宮譜面になってしまいました…。その点どうかお許しを。


 歌詞については、CDのライナーには載ってますし、今どきはサブスクの画面にも表示されますので、その辺りを参考にしてください。





【いざ進めよ、いばらの道を】



 ガレシャンを始める以前の、山田くんの6人編成のバンドに参加していた時代のレパートリーだったこともあり、歌と二人っきりでもバンドの音圧と勢いを失わないようにガンガン弾く、という裏テーマがあります。

 そのための秘策のヒトツとして、左のベースボタン/コードボタンの操作時にカチカチ/パタパタと鳴るノイズを敢えて大きく鳴らして、ただしリズムにちゃんとハマるようにすることで、ドラムのようなリズム隊が一緒にいる気分で弾くのをオススメします。


 と、この曲のメロディについての大事なお知らせなのですが、原曲では、実は歌とアコーディオンの音程が微妙にズレている部分が結構あります

 歌がそのキーのスケール通りに歌っている後ろで、アコーディオンはワザと増2度を多用して弾いてたりします。

 ……って言葉だと分かり難いと思うので具体例を譜面で示すと、例えばこの部分、歌は「ミのフラット」を歌ってますが、 



その後ろでアコーディオンは半音上の「ミのナチュラル」を弾いています。


 というように、この曲では、こういうちょっとオカシな部分が随所にありまして、エキゾチック感、無国籍感、イカサマ感を増幅すべく、敢えてそんな弾き方をしています。

 ただ、歌がない状態でこういうのがたくさん出てくると、ちょっと胸焼けしてしまいそうなので、この譜面ではその辺り程よくまろやかな書き方にしてあります

 

 それと間奏部分(譜面だとD.C.回のIntro部分)、原曲では程よくリズムブレイクなどをしておりますが、その辺りは正確に記譜しておりませんので、良きに計らってくださいませ。



 ちなみに。

 この曲は、作詞作曲が共に山田晃士さんによるものです。

 今回この譜面のupに関して、趣旨を理解していただき、ご快諾いただいたことには心から感謝です。

 山田くんありがとう。





 ところで。


 ここ数年、愛好家の方々と触れ合う機会が増え皆さんの取り組み方が少しずつ見えてきた気がするのですが、多くの方が譜面(楽譜)を頼りに演奏していらっしゃるようにお見受けします。

 もしこの譜面が、弾いて楽しむ皆様にとって楽しむためのヒトツの材料になれば良いなぁと思って今回譜面をupしたワケですが、とはいえ必ずしも譜面通りに弾かなくて、全然大丈夫です!

 そもそもがそういう種類の音楽ではありませんし、自分たちだって毎回必ず同じものを弾いているワケではないですし、オタマジャクシそのものよりもリズム / グルーヴ / ノリ、といった部分をとても大事にしているので、書いてあるから絶対この通りにやらなきゃ!なんて思わないでね、ということはお伝えしておきたいなと。


 もしかしたら、お持ちの楽器では音が出ない音域やキーで書かれていたりするかも知れないし、そんな時はもちろん楽器の都合に合わせて弾けるように変えてください。

 また、自分だったらもっとこうしてみたい!とか、音源ではこんな装飾音が入っているけど他にこういう弾き方しても良いのでは?とか、ここにグリッサンド入れちゃおうか?とか、そういうのも大々大歓迎。

 自分で考えて、良さそう!面白そう!と思ったコトは、是非ゼヒやってみていただきたいのです。

 この譜面をダシにどんどん遊んでもらえるのでしたら、コチラとしてはそんなに嬉しいことはありません。




 最後に。


 この2曲以外にも、自分のホームページでは自作曲の譜面を無料で公開してますが、それらはすべて著作者のある、著作物ですので、取り扱いには十分注意していただきたく思います。

 個人で楽しむ以外に、・ライブ等での演奏・録音や録画・SNSへの投稿をされる場合には、必ず事前にjavalayeah.info@gmail.comまでご一報いただき、許可を得た上で、というお約束をお願いしています

 どうかその点、よろしくお願いいたします。




 これらの譜面が、アコーディオンを弾いて楽しむ皆様のための、ちょっとした素材であったり、取っ掛かりであったり、参考資料であったり、そういったものになれるのでしたらとても嬉しいです。


 更にもしご興味お持ちでしたら、我々のCDやサブスク音源も楽しんでいただけたり、また更にライブにも足を運んでただけたりしたら、大変嬉しく存じます。

 今後ともガレージシャンソンショーをよろしくお願いいたします。


 それともちろん、チャラン・ポ・ランタンもね。


▼岐阜・笠松@tamako、10周年2days。最終日はCello:瞳ちゃんとデュオ。前日書けた新曲含め、ニグン変奏曲など盛り沢山。店主のストライクゾーン狙ったTuba:関島さんの「くつやのマルチン」喜んでいただけて何より。


▼Vo:俊さん+Pf:えりっちょさん+佐藤、北千住@バードランド。開始前、昼の部のセッションを少しだけ覗いて20数年前を思い出したり。本番も終演後も楽しく。


▼Vo:當間ローズさんコンサート@パルテノン多摩。Per:マサさん+Gt:ファルコン+佐藤。リハ時間が圧倒的に足りなかったにしても全曲なんとか上手くいったのでは。


▼Gt:関根さんとデュオ、阿佐ヶ谷@スタッカート。お互いの新曲があったり、二人共エラの「’Tis Autumn」が好きだったり、来年のアルバム制作も発表したり。


▼ガレシャン仕込みでスタジオへ。初めましてのVo,Gt:山田庵巳さん素晴らし。


▼Kaval:邦和さんとデュオ、祖師ヶ谷大蔵@ムリウイ。


▼Sax:邦和さん+ガチタンバリン:大石くん+佐藤、関内@ソマチッド。従業員としてカウンターにいらしたTb:中路さんの存在感たるや。


▼B:紅介さん+佐藤、成城学園前@ブールマン。初デュオを存分に楽しみつつ、先輩の懐の深さに感服。


▼ガレシャン「外苑前の客人〜其の二十〜」南青山@マンダラ。個人的には初めましてのゲスト:山田庵巳さんと楽しく。


▼「Connections」(Gadulka:ダンチョ+Luth:高本さん+Tambourine:田島さん+写真:高木さん+佐藤)、南青山@ジマジン。当日のみの仕込みだった割にはどうにかカタチになったかと。久々のメンツで楽しく。


▼「僕のフレンチ」仕込み。


▼Fl:坂上くん+Vln:彩さん+Cello:瞳ちゃん+佐藤、仕込み。


▼「Sodagreen」のVo:青峰くん&お友達が来日してるとのことでお誘い受け皆さんで食事へ。そりゃもう楽しく。


▼某アパレルの現場へ。色々な職人さんが関わってヒトツのモノが出来てるんだよなぁと改めて。


▼↑終了後、Cello:瞳ちゃんとTokyo FM「THE TRAD」生出演。パーソナリティの稲垣吾郎さんと山本里菜さんに暖かく迎えていただき楽しい時間。


▼↑終了後、CMレコーディングでスタジオへ。アレンジャーさん不在(!)の中、Acc多重録音。長い一日。


▼某レコーディングでスタジオへ。書きの若手アレンジャー氏がとても優秀で頼もしく。


▼新潟市秋葉区文化会館へ。Gt:沖くんとのデュオ、前日仕込みからの本番。2度目ともなると色々見えてくる分もあり、より濃いアンサンブルになったのでは。何より楽しく。


▼チャランポとガレシャンのツアー、リハスタでの仕込み。


▼↑終了後、錦糸町@シルクロードカフェ。ベリーダンスのイベント(299回目!)でコチラは2度目のソロ。


▼Fl:坂上くん+Vn:彩さん+Cello:瞳ちゃん+佐藤、南青山@ジマジン。坂上くんのアレンジと仕切りと雨男具合の素晴らしさ、そして皆さんのアンサンブルスキルの高さに脱帽。


▼Sax:沙知さん+B:永田さん+Pf:信正さん+佐藤、中野@スイートレイン。


▼「僕のフレンチ」仕込み。


▼ガレシャン、仕込み。2月のワンマンでは新曲をいくつかお披露目出来そうな予感。。



 
 
 

▼Bandoneon:小松くん+Acc:桑山くん+Gt:福井くん+佐藤、仕込み。


▼Bandoneon:小松くん+Vo:クミコさん(お久しぶり!)+Acc:桑山くん+Gt:福井くん+佐藤、北千住@1010ホールで2日間。いやもう楽しく。


▼Vo:當間ローズさんの仕込み。Per:マサさん+Gt:ファルコン+佐藤。皆さん流石。


▼ホメリでは30回目のアコーディオンクリニック。皆さんが拙作「Camembert!」を弾いてくださる有り難さと、取り組むポイントの違い…。大袈裟に言えば日本の音楽教育の問題点が浮き彫りになったような。


▼Vo:森久子さん+Pf:後藤浩二さん+B:島田剛さん+佐藤、名古屋@ラブリー。


▼Vo:森久子さん+Pf:後藤浩二さん+佐藤、名古屋@マイルス。2日間のライブにお誘いいただいた森さんに感謝。そしてお噂はかねがねの後藤さんがホント素晴らしすぎ。


▼Cello:瞳ちゃんと仕込み。レコ発、tamako、ほか各方面についてイロイロと。


▼名古屋へ。「ジャバラ音楽紀行」Bandoneon:小松くん+Acc:桑山くん+Gt:福井くん+佐藤。やはり楽しく。合間に「モンテ・アコーディオン」さんにご挨拶。


▼5回目のトークセッション「耳の内側」、ゲストAcc:都丸くん。


▼Kaval:邦和さんとデュオ、下北沢@レテ。


▼個人クリニック。”耳コピ”のスキルアップについて。弾く能力よりも、まずは聴き取る能力を身につけたいですね。


▼某撮影で早朝出発、那須へ。良いのが撮れたのでは!


▼B:紅介さんと仕込み。流石すぎです。


▼某アパレルさんからお呼ばれ。シャツの色々についてのご相談。


▼↑終了後、Ds:森山さん、丸の内@コットンクラブ。A.Sax:中山くん,ファイアーさん+T.Sax:川嶋さん,邦和さん+B:富樫くん+Pf:信正さん+佐藤。本番で1曲飛ばしちゃうハプニングも含めいやはや楽しく。


▼Cello:瞳ちゃんと朝からFMヨコハマへ。「Lovely Day」MC近藤さや香さんとの楽しくもあっという間の時間。


▼Ds:森山さん、丸の内@コットンクラブ。2days両日とも、演奏するのは激しい音楽でも終始優しい空気が流れる森山さんマジック。


▼「新倉瞳 佐藤芳明 Duoリサイタル」@めぐろパーシモンホール小ホール。沢山のご来場、大感謝。ホントありがたいです。そして何より各方面の皆々様から支えていただき無事終了。打上げも楽しすぎて充実の1日。しかし準備をしっかりしてたつもりでもヌケてたり、かなり練習したつもりだったのにコケたり、いやぁ、まだまだ足りてないぞ…。精進。


▼Pf:信正さんとのデュオ初ツアー、初日は大津@bochi bochi。大雨で中止になった3年前のリベンジ、沢山のお客さんに迎えられて大変楽しく。同店森さん、PA野路さんをはじめスタッフの皆様に感謝。


▼2日目、ライブ前にカラオケボックスでガレシャン新曲を簡易録音、納品。


▼で、信正さんとのデュオ、甲南山手@zing。自由でオモシロ過ぎる展開はこの日も。


▼カラオケボックスでガレシャン新曲の手直し。納品。


▼ツアー3日目、10周年迎えた笠松@tamako。お店に着いてナニか降りてきたようで、20分くらいで1曲出来てしまい、3つ目のtamako曲を周年記念として奉納。ピアノの位置も工夫して演奏もまた楽しく。とても良い初デュオツアーの締めくくり。


 
 
 
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